その「宗教」は本物か
──旧統一協会の不都合な真実

奈良における安倍元首相狙撃事件。以来、旧統一協会(教会)が改めて注目されています。かつて、「原理運動」「霊感商法」の母体として問題視されていた同組織ですが、改名の効果があってか、鳴りを潜めていた印象があります。
この組織の正体を解明しようと、法律家、心理学者、ジャーナリスト、宗教学者らが、連日情報を発信しています。が、この組織が宗教団体である以上、最も重要なのは宗教的知見でしょう。
霊感商法一つ取ってみても、なぜこれほど非常識な物売りを日本人の協会員たちが行ってきたのか。なぜ本場の韓国では同様の社会問題が起きていないのか。それは、統一協会の宗教的教えを踏まえなければ理解できません。
本書は、統一協会員の救済活動を40年以上続けてきた牧師と、統一協会を脱会して牧師になった弊社編集長の共著です。この組織の成り立ちや教典である『原理講論』のいかがわしさなど、彼らの「不都合な真実」が、貴重な一次資料と脱会者の証言によって明らかにされています。
宗教の見分け方のみならず、宗教の必要性にまで踏み込んだ内容になっている本書は、カルト問題を考えるうえで必読書と言えるでしょう。
(目次)
第1章 統一協会とキリスト教――その基本的な違い
第2章 統一協会と政治――つながりの真実
第3章 田中会長の記者会見――虚偽に満ちた発言
第4章 わが青春の統一協会――入信、そして協会内での生活
第5章 闇の中からの救出劇――脱会実話
第6章 人はなぜカルトに惹かれるのか――あなたの心を守るために
第7章 日本人に宗教は必要か――人格的な出会いを求めて
スペシャルインタビュー――魂の奥底に届く言葉を伝えたい
統一協会用語集
(ほかに脱会者6人の証言を収録)
和賀眞也・花田憲彦共著
2022年9月20日発行
四六判、184頁
ISBN 978-4-89222-548-2
定価1760円(本体1600円+税10%)